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高温空気燃焼 (HiTAC) とは? 省エネ・低NOx・均一加熱を同時実現する技術

高温空気燃焼(HiTAC)とは?
高温空気燃焼(HiTAC: High Temperature Air Combustion)とは、燃焼用空気を800℃以上の高温に予熱し、かつ酸素濃度を5%程度まで低下させて燃料と混合・燃焼させる技術です。
工業炉の加熱性能を向上させる際、省エネ、低NOx、均一加熱が目標となります。省エネには排熱回収量の増加が有効ですが、NOx発生のリスクも増大させます。一方、NOx低下と均一加熱のためには炉内排ガス循環の増加が効果的ですが、これは火炎の不安定化リスクを伴います。

熱回収と炉内排ガス循環の両方を極端に増加させ、空気を800℃以上に予熱し、酸素濃度を5%まで下げた条件で実験を行った結果、この条件下でも安定燃焼し、低NOxと均一な温度分布が実現することが見出されました。そして、この燃焼現象は高温空気燃焼と名付けられました。

この技術は、NEDO/高性能工業炉開発プロジェクト(1992-1999)および高温空気燃焼技術開発プロジェクト(通称HiCOT Project, 2000-2004)において開発されました。当社はこれら2つのプロジェクトで基礎実験データを取得・提供し、高温空気燃焼の原理的な解明に貢献しました。
高温空気燃焼の実現方法
燃焼空気の温度と酸素濃度が変化することで燃焼状態も変化します。図に示すように、800℃以上の高温に予熱され、かつ酸素濃度が低下した状態の空気が燃料と混合して燃焼すると高温空気燃焼となり、これまでトレードオフであった省エネ、低NOx化、均一加熱を同時に解決します。
実際には、高効率熱回収で予熱した高温の空気を高速で噴射し、炉内ガス循環を促進させつつ燃焼させることで、炉内に高温空気燃焼が形成されます。これを実現させるバーナが、リジェネレイティブバーナです。
